メリット・デメリット

「医療法人化」で損する人・得する人

2018.11.08
メリット・デメリット

私が税理士として在籍する、「税理士法人TOTAL」は、お医者さまの「クリニック開業支援」を得意分野の一つにしています。

私も少しづつ「記事」など投稿しはじめました。

そのため、私が税理士として顧問をさせていただいているお客様には、
「お医者さま」も多くいらっしゃいます。
ほとんどは、クリニック開業当初からのお付き合いになりますので、
「去年の今頃はこうでしたね。」とお話しできるのが大変ありがたいな、とつくづく感じます。
「個人のお客様と長く深くお付き合いできるコンサルタントになりたい」というのが、
私が税理士を志すようになった大きな理由の一つなので。

個人事業のお客様ですと、「事業年度」は1月~12月。
ですので、毎年この時期は
一年の所得の予測と、その結果としての税額がどの程度になりそうか、
を試算してお伝えします。
「今年も一年、ほんとうにご苦労様でした」の気持ちをこめながら。

その際に、合わせてご紹介するのが「医療法人化」。
といっても、「さあ、法人化しましょう」というのではなく、
一つの選択肢として一緒にご相談する、といったイメージです。

というのも、
クリニックを開業されて2~3年になると、
先生のところにはいろんな会社さんやルートから「法人化」のおすすめが入ります。
訪問時に、「この前こんな会社から法人の話があったんだけど…」と、
相談されることも多くあります。
よくあるトークとして、
「所得税は累進課税、法人税は税率一定」などがありますし、
それはそのとおりだったりもするのですが、ただ、所得の金額だけではなく、
「法人化」を検討するにあたって、ほかにも考えるべきことはいろいろと(山ほど)あります。

(下記、一例。)
先生ご自身について:

  • ご家族構成は?医療法人に関わる(理事へのご就任など)方はいらっしゃるか?
  • 今後、先生個人としてどの程度の生活費(お子様の教育費など)が必要か?

クリニックのご事業について:

  • 現在、消費税の課税事業者かどうか?
  • 借入金の残高は?借入金の資金用途は
  • 事業所として社会保険適用をどう考えるか?協会けんぽ?国師国保?
  • 今後の事業展開は?分院は?

などなど。

一口に「法人化」といっても、
その先生ひとりひとりにあったご判断とタイミングがあり、一歩間違えば

「やらなきゃよかった、法人化」

にもなりかねません。

これらのいろんなことを踏まえながらのご相談は、
毎月先生とお会いし、クリニックのことはもちろん、先生のこと、ご家族のことなど、
お話し頂いている顧問税理士として果たすべき役割、とも思っています。

なので、
先生から、
「法人化のタイミングだと思ったら、提案してね」というお言葉を頂けるのも、
こちらから、
「来年の確定申告時くらいからご相談はじめましょうか」とお伝えするのも、

ほんとうに、これまたありがたく。

2017年12月9日、有楽町の国際フォーラムにて、
「医療法人化、損する人&得する人」
というお題で医療法人化についてのお話をさせて頂きます。

日々、法人化をご検討されている先生の顧問税理士として、
法人化をお手伝いさせて頂く行政書士として、
少しでもお越し頂く先生方のご参考になるお話ができれば、と思います。